本店移転・変更の登記について

本店移転登記会社の住所のことを会社法上では本店の所在場所といいます。会社を運営していると設立時に定めた本店の所在場所から移転する場合がございますが、会社の本店の所在場所は登記事項ですので、そのような場合には、移転の日から2週間以内(支店所在地については3週間以内)にその登記申請をしなければなりません。

また、会社の事情とは関係なく、行政区画の変更や町名地番変更、住居表示の実施等によって本店の所在場所の表示に変更が生じた場合でも、本店変更の登記申請が必要になります(表示の変更に地番変更を伴わないときは、本店の変更登記がされたものとみなされますので、申請は不要です。)。

もし、会社の本店移転または変更の登記手続きが必要になりましたら、ぜひ名古屋市の関司法書士事務所にご相談ください。

当事務所にご依頼いただいた場合の費用

本店移転の登記手続きにかかる費用は、本店の移転先の管轄法務局が移転前の管轄法務局と同じかどうか、ということによって変わってきます。

■本店を管轄内で移転する場合

例:一宮市から名古屋市に移転(ともに名古屋法務局本局管轄)
この場合、名古屋法務局本局に申請書1通を提出します。

◎司法書士報酬分 18,000 (税別)

◎実費分
・登録免許税 30,000円
・登記後の履歴事項証明書 480円
・郵送費

管轄内移転でかかるトータルの費用は、50,000 ほどになります。


■本店を管轄外に移転する場合

例:名古屋市から岐阜市に移転(名古屋法務局本局管轄から岐阜地方法務局本局管轄)
この場合、名古屋法務局本局あての申請書と岐阜地方法務局本局あての申請書の2通が必要になります。申請書は、2通ともに、旧本店所在地の管轄法務局(名古屋法務局本局)に同時に提出します。つまり、新本店所在地の管轄法務局(岐阜地方法務局本局)に対しては、旧本店所在地の管轄法務局を経由して登記を申請することになります。

◎司法書士報酬分 28,000 (税別)

◎実費分
・登録免許税 60,000円
・登記後の履歴事項証明書 480円
・郵送費

管轄外移転でかかるトータルの費用は、91,000 ほどになります。


本店の所在場所の表示が変更したことによる本店変更の登記手続きにかかる費用は以下のとおりです。表示の変更に関する証明書(町名地番変更証明書、住居表示実施証明書)を添付書面として提出すれば、登録免許税はかかりません。

■表示変更による本店変更登記

◎司法書士報酬分 10,000 (税別)

◎実費分
・登録免許税は証明書を提出することにより非課税
・登記後の履歴事項証明書 480円
・郵送費

本店変更登記でかかるトータルの費用は、12,000 ほどになります。


※支店を設置している会社で支店の所在地における登記も必要となる場合は、そのための費用が別途かかります。

【本店移転時には注意】定款変更が必要になるかをチェック

本店移転の登記は、定款で本店所在地についての記載がどのようになされているかによって、必要となる手続き・書類が異なってきます。

定款には必ず本店所在地についての記載がありますが、その記載の仕方は、大きく分けて以下の2パターンがあります。

①具体的な住所を記載している場合
例:当会社は、本店を名古屋市中区丸の内○丁目△番□号に置く。

この場合に本店を移転しようとするには、定款の記載事項を必ず変更しなければならないことになります。

②最少行政区画(市区町村)までの記載にとどめている場合
例:当会社は、本店を名古屋市に置く。

この場合には、本店を移転しようとする先が、同じ市区町村である名古屋市内であれば、定款の変更は必要ありません。

一方、別の市区町村(例:岐阜市)に移転しようとする場合には、定款の変更が必要となります。

そして、定款変更の要否により、以下のとおり本店移転の決定機関が変わってきます。

■定款の変更が必要な場合
・株式会社→株主総会の特別決議
・合同会社→総社員の同意

■定款の変更が不要な場合
・株式会社→取締役会の決議(取締役の過半数による決定)
・合同会社→業務執行社員の過半数による決定

本店移転にともなう諸官庁への手続き

■税務署

●異動届出書
本店、商号、代表者、事業年度等に変更があった場合に提出が要求される書類です。本店移転の登記が完了した後速やかに、移転前の管轄税務署に提出します。添付書類は特に必要ありません。

●給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出
役員や従業員に給与を支払っている会社が本店を移転した場合に提出する書類です。移転の日から1か月以内に、異動届出書と同様、移転前の管轄税務署に提出します。

■都道府県税事務所

●事務所等移転・事業年度変更報告書(愛知県の場合)
本店移転の日から2か月以内に、管轄の県税事務所に提出します。愛知県内で本店移転をした場合は、移転前の所在地を管轄する県税事務所に提出し、移転後の所在地を管轄する県税事務所には提出は不要です。添付書類として、履歴事項証明書の写しを提出します。

なお、愛知県外から愛知県内に移転してきた場合は、「法人設立・事務所等設置報告書(添付書類:定款の写し、履歴事項証明書の写し)」を管轄の県税事務所に提出します。

■市区町村

●法人の異動届出書(名古屋市の場合)
名古屋市内で本店を移転した場合は、本店の旧所在地を管轄する市税事務所の法人市民税係に対して、「法人の異動届出書」をすみやかに提出する必要があります。添付書類は、定款の写しと登記事項証明書の写しです。

また、市外からの移転で名古屋市内に初めて事務所を設ける場合は、移転した日から30日以内に「法人の設立・事務所事業所新設廃止申告書」を、名古屋市における管轄の市税事務所に提出します。こちらの添付書類は、定款の写しおよび登記事項証明書の写しとなります。

■年金事務所

本店所在地を管轄する年金事務所の管内において本店移転をした場合は、「適用事業所所在地・名称変更(訂正)届(管轄内)」を管轄の年金事務所に提出します。
適用事業所の名称・所在地を変更するとき(管轄内)の手続き

本店移転により、管轄の年金事務所が変わる場合は、移転前の本店の所在地を管轄する年金事務所に対して、「適用事業所所在地・名称変更(訂正)届(管轄外)」を提出します。
適用事業所の名称・所在地を変更するとき(管轄外)の手続き

どちらの場合でも、添付書類は登記事項証明書の写しです。

■労働基準監督署

労働保険の適用事業所である場合は、移転後の本店所在地を管轄する労働基準監督署に対して、「労働保険名称・所在地等変更届」を提出します。添付書類は登記事項証明書の写しです。

■公共職業安定所(ハローワーク)

●雇用保険事業主事業所各種変更届
雇用保険に加入している場合は、移転後の所在地を管轄する公共職業安定所に対して提出する必要があります。添付書類として、労働基準監督署に提出した「労働保険名称・所在地等変更届」の控え(労働基準監督署への届出を先にする必要があります。)と登記事項証明書の写しを提出します。

なお、二元適用事業所(建設業、林業など)の場合は、「労働保険名称・所在地等変更届」および「雇用保険事業主事業所各種変更届」を同時に、移転後の管轄公共職業安定所に提出します(添付書類は登記事項証明書の写し)。